稲葉悠介
aube主宰。4年間の修行を経て、人間的にも技術的にも成長?
シガーボックスの確かな技術と、己に向き合い絞り出した実直な演技で作品を支える。今年の稲葉は勢いだけじゃない、繊細な表現にもご注目。
ジャンプを定期購読し、コミックスは年間100冊購入する漫画脳。
<経歴>
aube全作品で作・出演
JJF2012,2016チーム部門入賞 他多数入賞
―今回公演の意気込みをどうぞ。
最初は「お前らまだやってたんだ」的なリアクションを想定していました。5年間色々あるなかで、みんな気持ちが離れちゃってるだろうなと。
正直なところ僕自身も、休止期間中に仕事がどんどん面白くなってきて、aubeはもういっか、みたいな気持ちになってた時期があったので。
ところが、蓋を開けてみれば、座組メンバー、オファーした人たち、そして何より過去見に来てくれた人たちは皆暖かく復活を喜ぶ声を聞かせてくれました。その想いに報いたいです。
aube第2部ド派手に打ち上げていきます!
―今作の企画、脚本を書いて感じたことは?
形は全然違うんですけど、vol.3「ビタースイートクリスマス」※も、就職というライフステージの変化に伴い感じた問題意識を込めたところ、自分でもびっくりするほど感情移入できるお話になり、結果的に同世代の友人に結構刺さりました。
今作も30代に突入して、歳相応にいろいろ経験する中で、ふとした時に気付いたことがきっかけで出来た物語なので、その予感がしています。
(※編注:「サンタクロースをやる会社」が舞台。子どもたちにプレゼントを届ける仕事に奔走する会社員たちを通じて、稲葉が当時考えていた「夢のような非日常と、地道な日常とのバランス」という問題意識に向き合った)
―最近自分を宇宙人だと思ったことは?
趣味を問われて演劇とかジャグリングって答えるのがめんどくさくて「バレーボール」と答えるようになったのに気づいた時。
―vol.5終演後しばらくは「修行期間」とのことでしたが、修行の成果は今作のどんなところに還元できていると思いますか?
学生時代からシームレスに続けていた期間から時間を空けたことで、限られた時間の効能を最大化する、という観点が身につきました。具体的にいうと結果を逆算したスケジュール管理ができるようになっています。
それから、自分のお芝居をブラッシュアップできたことも大きな成果です。プロ志望の俳優向けのワークショップにいくつか参加したのですが、体系的な知識をインプットしたことで、今まで意識せずにやってきたことに名前を付けて整理することができて、役者にやってほしいことをより正確に、分かりやすく伝えられるようになったと思います。
それと、お芝居の懐が深くなったことで、パフォーマンスに役柄からアプローチする手法も取れるようになりました。以前は決まった段取りをその通りに再現することに重きを置いて取り組むことが多かったんですが、今は「このキャラならどう動くだろう?」をまず掘り下げて、それに合った動きを付けていく流れができていて、ジャグリングでお芝居をもっと面白く出来ているな、と感じています。
この続きは、特製パンフレット・公演DVDに収録!
要チェック!
※パンフレットは12月初旬、DVDは2026年1月頃発送の予約販売となります。




