aube vol.6 終演のご挨拶

aubeを応援してくださる全てのみなさまへ。
aube主宰で、vol.6作・演出の稲葉です。

aube vol.6『惑星オーブ滅亡から』2025年12月14日に無事に幕を下ろすことができました。
ご来場、また多大なご支援をいただきありがとうございました。

aubeは前作vol.5『ビストロ・オーブへようこそ』から5年弱、みなさんの前に姿を見せずにいました。

aubeという団体は、稲葉のエゴで創作をしている団体で、稲葉が何かをやろうとしない限り何も動きません。
vol.6の準備にとりかかった2024年9月までは、本当に全く動きはありませんでした。

2年を目処に戻りますと言う言葉はあれよあれよの内に延びていき、結局再始動まで3年半かかり、舞台に戻るまでに5年かかりました。

3年半はとにかく演劇、ジャグリング、aube以外のことをやっていました。
仕事が面白かったです。所帯を持ちました。趣味らしきものも出来ましたしすぐに飽きてやめました。何度かそんなことを繰り返しました。

そんな時間の中で「もういいかもな」と思った瞬間は何度もありました。
2年という区切りはちゃんと覚えていたんです。その上で踏み倒してました。「誰も覚えちゃいないだろう」と。

それでも、30代になり、社会に生きる一員として少しだけ自分の居場所を見つけられたと感じた時期にふと、あるテーマが強く自分の中に生まれました。

「俺ってこんなはずだったっけ?」

間違っていたというわけではありません。僕が感じたのはとにかく強い「そんなつもりじゃなかったのに」という思いでした。

大人の真似事をしていたはずだったのに、いつの間にか大人になっていた。

頑張って言語化したのがそれでした。それが、aube vol.6のテーマでした。
これを思いついた時、居ても立ってもいられず久方ぶりに劇団員の昆虫に連絡をしました。それがaubeの拙い再スタートでした。

しかし

こんな団体に対して果たしてお客さんは公演を観に来てくれるのか、そもそも人は力を貸してくれるのか、そんな不安が山ほどありました。

”え?まだやるつもりなの?”

脚本を書いていて、企画書を作っていて、オファーをしていて、集客をしていて、その中で、そんな言葉が何度も聞こえてきました。

でもそれは、僕の自意識が生んだ幻聴でした。
蓋を開けてみれば、5年ぶりのaube vol.6は多くの人の温かい後押しに支えられながら、ゆっくり、でも着実に舞台に戻ってくることができました。

aubeの再起に対して後ろ向きな言葉はひとつもありませんでした。
多くの人にその再始動を喜んでいただき、劇場に足をお運びいただき、また支援の手を差し伸べていただきました。

手前味噌ですが、多くの人に愛される恵まれた団体だなと思います。

終演後帰ってきたみなさんのアンケートの中には、「次も楽しみにしています」というものがとても多く、驚きました。

娯楽が山のように溢れているこの世界で、この言葉をかけてもらえる劇団がどれほど幸せ者かと思います。

次がいつになるかはわかりません。
5年越しに公演をやれたので、僕はようやくaubeを信じられました。
次は10年後だってきっとまた復活できるはずです。
その時には”惑星オーブ”よりも面白い作品をぶら下げて帰ってきます。

一生懸命地球人しながら、また”もっかい侵略”しようと思います。

願わくば次はもう少し短い期間でみなさんに再会したいです。

今よりもっとしなやかで、変わらず楽しい団体としてまた帰ってきます。
それまでみなさんの心の片隅に居られたら嬉しいです。

あらためて、aube vol.6を、ありがとうございました!

また会いましょう。

2025年12月31日 aube主宰 稲葉悠介

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